沿革
HISTORY
日本では、欧米諸国に比べ、文系、理系のいずれの分野でも学会の数が多く、また各学会の規模が比較的小さいという状況にありました。この状況を打開し、学会間の連携を深めるために「学会連合」を作る動きが活発化しています。理系の諸分野はもとより、人文系においても地理学、哲学、社会学等の分野で既に学会連合が設立され、社会的貢献や施策の提言も含めた多面的な活動を行っています。
言語系の学問分野におきましても、日本学術会議からの働きかけを受けて、2008 年から日本言語学会、日本語学会、日本英語学会、日本語教育学会、全国語学教育学会の5学会を幹事学会として「言語系学会連合」を設立する準備が始まりました。
具体的な作業は各学会から1名ずつ選出された委員が設立ワーキンググループ (以下 「設立WG」)を構成して行いました。
設立WG のメンバーは次の通りです (* は座長。日本語学会は2009 年7月に鈴木氏から金水氏にメンバーが交替)。
窪薗晴夫 *( 日本言語学会)、鈴木泰・金水敏( 日本語学会)、原口庄輔( 日本英語学会)、廣瀬正宜( 日本語教育学会)、カイト由利子 (全国語学教育学会)
設置WG は2010 年4月の学会連合発足を目標に、次の作業を遂行しました。
- 学会連合規約の制定
- 学会連合ホームページの開設
- 事務局体制や年会費等の決定
- 言語系の他学会への参加呼びかけ
2009 年10 月から言語系の諸学会へ参加呼びかけを行いましたところ、2010 年3月の段階で22 の学術団体から参加申し込みを受けました。この結果、上記の幹事学会と合わせて、合計27 の加入学会で言語系学会連合が発足することになりました。
言語系学会連合は、言語系諸学会の連絡会議として、独自のホームページを開設し、加入学会のホームページへリンクを張ると同時に、各学会の事業・行事を他の加入学会へ周知宣伝する役割も果たします。また講演会やシンポジウム等の共同開催や協賛など、社会的貢献や施策の提言なども行います。学会連合の中核となる運営委員会は上記の幹事学会代表者によって構成されますが、他の加入学会のご意見・ご提案も連合の運営に反映させる仕組みとなっています。これらの活動は、加入学会から会員数に応じて拠出される会費によって支えられています。